月曜の朝に考えること>


通勤電車について

毎週月曜日の朝に思うことがある。特にここのところ寒くなり着膨れ状態となった電車であるために特に感じているのではあるが、月曜の朝の電車は特に混んで感じるのである。休み明けということで、遊び疲れのために月曜日に休む人もいることであろうし、他の曜日と比べて若干少なくなくなってもよいのではないかと感じるのだが、大学の授業が月曜にあるためか、会社の打ち合わせが週のはじめということで用意されているためか、とても混むように感じられる。
週の初めの日は少々早い電車で通勤するように心がけてはいるものの、それでもきびしいものがある。おかげで会社についた時の第一声が“つかれたー”となってしまうのである。

さて、この状況を会社はどう考えているのだろうか?疲れきった状態で業務につくことを考えると、フレックスなどの変則時間労働制をとった方が効率的と考えるのだが、そうはいかないのだろうか?また昨今能力主義や業績主義などの業績評価の制度がトレンドである。客観的に業績を評価できるのであれば、勤務の時間などは本人の裁量にまかせばよいわけでコアタイムのない完全フレックスであってもよいのではないかと考える。もちろん労働関係の法律により裁量労働制が必要な職種等が限られているのは認識しているので、そのルールを全体に当てはめるわけにはいかないことはわかっている。ようは受け入れる側の会社の考え方の問題なのではないだろうか。

通勤電車に苦しい思いをしている人はどういう人なのであろうか。大方の人は、決して人よりも早い時間に会社につき、業績をあげるために早出をしているというわけではないであろう。やはり始業時間をイメージして出社している人だと考える。本当に業績をあげたいのであれば、さらに早い時間にでてさらに業績をあげようと考えると想像できる。会社の始業時間が決まっていて、それに間に合うような時間で出社し、その時間帯がみんな同じということで満員となってしまうのが現状なのであろう。業績評価の制度が導入された段階でフレックス制や裁量労働制の導入を導入の条件として会社側に申し入れれば、よかったのではないかと考えるが、そういうことにはならなかったのであろうか。会社側が導入を認めなかったとすれば、その理由はなんであるか確認してみたいものである。以前はフレックス制は対顧客企業にとっては問題があったかもしれないが、最近ではそれほど問題でもないであろう。証券会社の営業担当のような場合には“いません”というわけにはいかないが、全従業員におけるそのような勤務の人の割合というのは低いものであるはずである。(またそういう方々の朝は早く、満員電車には乗っていない)会社側が導入しない理由としては労働法上の問題とコスト的な問題があげられるであろう。それにあわせて業績評価というものがきちんとした形で整備されていないのではないかとは考えられないだろうか。仮に業績主義の導入にあわせてフレックスを導入したとする。従業員が自分のスケジュールで仕事をすすめていった場合に、それを評価しなくてはならない評価者の苦労というのは大変なものであろうと思われる。業績評価体制がきちんとされていれば問題はないがそうでない場合にはフレックスというのは導入しづらいということになるであろう。きちんとした評価体制を整備して多くの会社でフレックスを導入していただければもう少し通勤が楽になると考えるのであるがどうだろうか。


扉の閉め方

これは月曜日にかぎったことではない。電車の扉を閉めるときの車掌の言葉がなにか変な気がするのである。以前は「扉が閉まります」といっていたのであるが、最近は「扉を閉めさせていただきます」といった表現をしているのである。私が考えるには「扉を閉めます」というのが正解なのではないかと考えるのであるが、どこに疑問点があるのか述べてみたい。「扉を閉めさせていただきます」というのは“許可”を求めているように聞こえる。丁寧な表現を使用しているが最後尾の車両にのっている者以外は“閉める”行為に不服があっても“だめだ”ということができない。どんなことがあっても車掌は扉を閉めるのである。これに対し体を張って抗議する人もいるわけであるが、“させていただきます”という柔和な言い方に対して非常に車掌の力は強いものと感じる。ならば「扉が閉まります」というのはどうなのであろうか。扉を閉めているのは車掌本人でありワンマン電車のように適当な時間で閉まるように設計されているわけではない。そういった意味からいくとホームで安全確認をしている人が“閉まります”というのは適切であると考えるが、車掌が言うのには違和感がある。ただしこれの場合には別の解釈も可能である。扉を閉めている(閉めているボタン等を操作している)手と扉の状況を確認している目なり頭なりが別の人格であると考えれば「扉が閉まります」という客観的な表現をすることも可能であると考える。以上のようなことから車掌の立場での表現については、はっきりと「扉をしめます」というのが正解だと思うのだが、この表現が「横暴だ」というようなことから「閉めさせていただきます」というような表現がでてきたのだろうと感じる。最近はさらにめちゃくちゃな表現など飛び出す電車のアナウンスなので注意して聞いてみると楽しいかもしれない。