成果主義評価について>


富士通の成果主義給与体系の廃止の記事が3/19の朝日新聞に紹介されていました。
あの富士通が成果主義給与体系の廃止を行いました。現社長によると年功制への変更
はないということで、日本型成果主義を定義させたいといっています。

まさに時代の流れは成果主義の方向一辺倒であり、各社において十分な吟味もされない
まま制度の移行をすすめている会社もあることでしょう。そういう中での記事なので、事業
会社の中でこのことは人事関係者にインパクトを与えたことでしょう。

なぜならば、富士通はいち早く成果主義への移行を行っていた会社であり、8年後の現在
にその弊害の解消として成果主義の廃止を決定したわけです。

富士通で発生した問題点はかねてより筆者がHP上で”成果主義の弊害”ということで提
示していた事項であり、その問題点が現実化して噴出した問題といえるでしょう。

・長期的ビジョンの見地でのもの作りでなく、短期的に成果があがるものへの執着
・非生産的作業であるアフターサービス等の作業への低評価
・問題発生時の責任のなすり合い

新聞記事によるとそのような問題が発生していたようです。筆者は成果主義を否定してい
るわけではなく、”日本の環境にあった成果主義”等の検討には時間が必要であると考え
ていたわけです。(日本的な成果主義を検討すべきとしていました)

まだまだ成果主義に移行する企業が増加していくと思われますが、どのような制度改定で
あれば及第点を獲得できる制度変更であるかを十分検討する必要があるでしょう。


もう1点人事関係の話で驚くような対応をしている企業がありました。
勤務時間であっても忙しくなければ各種のスキルアップの勉強を自席で行ってよいような
ことが説明されていましたが、これはあまり評価できることではないように思います。

”時間が余る”ということについては業務の定量化なり、能力に応じた適切な業務量の配
分がなされていないと推測できます。
しかしこういう考えなのかもしれません。能力に応じた適切な配分をする能力が上司には
ないと認められるため、均等に業務を割り振り、能力のある者がいち早く自分の時間を作
ることができるという認識です。ならば本来2回確認をしなければならない部分を1回で終
了させるような”手抜き”を引き起こしかねないものであり、問題あるものと考えます。

まあそうはいっても予定外に時間ができてしまうケースなどもあるとは思いますが、そん
な時間に関係図書をみるとかいうことはどこでも行われていることかもしれません。しか
しそういった程度のものであれば新聞発表などしないでしょうね。
つまりこの制度は

1)業務量の適正な分量を各人に割り振ることができない
2)自分の時間を作ろうといいかげんな作業を呼び込む
3)評価をされず、時間をつぶすようなボランティア的な業務をしなくなる

というようなことを証明するなり、引き起こしやすい制度と考えます。

もちろん優秀な企業であり、従業員のレベルも高ければいいかげんな仕事をしないだろうし、
業務に対するきちんとしたチェック機能を有しているでしょうから手をぬけなくてもぬけない状
態にあるでしょう。もちろんそういう会社なのだろうなとは思っておりますが。

不景気の現在いろいろな人事問題が発生しておりますが、人事担当者は社会の空気に
流されることなく、十分に研究を行い自社に応じた人事体制を作るべきもとと考えます。