警察の失態と実績主義>


 最近新聞の話題によくあるものとして”警察の失態”がよくあります。トラブルの
相談にきた肉親の申し立てを”忙しい”とか”事件でないから”と無視したような感
じで取り扱ったために気の毒な結果を生んでいます。
 それ自体は私もとても腹立たしく思います。
 身内の失態を隠すその姿勢は許しがたいものがありますが、警察の信用度を落とさ
ないためにそのような行動をとったのでしょうからそれはそれなりにわからないこと
はありません。(容認しているわけではありませんが)そういう部分は警察刷新会議
にお任せするとして違う観点でこれらの事件をみてみました。

 警察というところは出世には”学歴”と”手柄”というものが必要なようです。つ
まり”犯人”を検挙するとポイントがつくわけです。事件になる以前のものを未然に
防いでも何の手柄にもならないわけです。事件を起こしそうな者に目をつけておいて
事件を起こしたところで検挙すればおいしいわけです。もちろんそんな警察官ばかり
ではないのはわかっていますがそういう人もいるわけです。

 これを民間の会社に当てはめたらどうなるでしょうか?いわゆる”実績主義”にな
るのではないでしょうか?
 売上等の成績や目につきやすい業務、数値になりやすい業務について実績と称して
報酬を与え、それに反して裏方的な業務や本来業務ではない雑用的業務をボランティ
アで行っているものに対しての評価が十分になされなければ会社にとって必要なそう
いう部分の業務は次第におざなりになっていくのではないでしょうか?
 たとえばパソコンの管理者を例にあげてみましょう。多くの会社がOA化の推進で
パソコンを導入していると思いますが、部署等で1名等配置するパソコン管理者みた
いな者はいわゆるボランティアで行っているところも多いでしょう。このような会社
に実績主義を導入すると評価されない部分に対してのモチベーションは低下してしま
うことも十分考えられます。そういう部分はやりたがらないのが本心でしょう。
 もちろんボランティアでなくそういう部分を業務として評価することも考えられま
すが、たとえば評価者である管理者がその業績を本当に評価できるのでしょうか?
業務も多様化してきており、管理者であっても現場の業務の難易度が把握できない状
態にあって実績が本当に評価できるのでしょうか?私は疑問に感じています。

 最近はブームで実績主義等の導入が進んでいますが、その目的としては
 ・成績のあがらない者に対しての報酬の削減
 ・成績をあげた者への報酬の上乗せ
というのがメインであげられますが裏には報酬総額の引き下げということも隠れてい
ることでしょう。無能な経営者のために成績があがらなかった責任を従業員に押し付
けているという可能性も否めません。
 また導入を勧める理由として優秀な人材の外部流出を防ぐということもあげられま
すが、本当に魅力的な会社であれば多少の金銭の違いにより移るようなことはないと
感じています。優秀な人材をキープできないということはよほど報酬の額に差がある
か経営者や会社が魅力的でない、経営者にカリスマ性がないということでしょう。

 そういえば最近、退職金の前払いも進んでいます。企業会計の変更に伴い、退職金
を前払いしたほうが企業としては都合がよくなってきたということですが、半ば給与
の後払い的な性格を持っていた退職金を清算して前払いに移行したことによって、退
職金が減額されるリスクがなくなり優秀な人材であるほど流出が進んでいることを導
入を考えている経営者が認識しているかはとても疑問です。

 警察も実績主義ということで考えれば、事件前の事例に対応しないのも仕方ないの
かなと思いますが、隠れたる部分についての評価が警察であっても民間の会社であっ
ても正確に評価される体制をとらなければ、警察の体制もよくならないし、民間の会
社は崩壊につながるものと考えています